東京大学短期留学プログラム(Otago University)

東京大学が主催する冬季短期留学プログラム(オタゴ大学)に参加してきました。

反省点と満足点、今後の展望を書いていきたいと思います。

 

本プログラムの概要

ニュージーランドの南部に位置する都市Dunedinにある、NZ最古の大学Otago Universityに一か月間の英語留学をする本プログラムです。大学のプログラムなため、東大生は約30人ほど、他の日本の大学のプログラムとも被っており日本人が一斉に検収すしていました。いわゆる語学学校がOtago Universityの敷地内にあり、ホームステイ先からバスで通うのが基本です。僕のホストマザーがオタゴ大学に勤務していたため行きは車で送ってもらっていました。授業は9時から15時まで週五回(週一日は午前のみ)となっています。費用は約30万円+航空費となってます。

 

Dunedin

寒い!南極に近いこともあって夏であっても寒いです。夏だと思って半袖のみを持っていくと後悔します。パーカーやその上のウィンドブレーカーがあってもちょうどいいと思います。また、昼間が長い!8時くらいに日が沈むのは何とも不思議な体験でした。

イギリスの街並みに似ており、スーパーやコンビニもあります(物価高いけど...)。移動手段はバス。ですが、平日は30分に一本で祝日は1時間に一本と少し不便。週末にボランティアに参加しようとしたのですが足がなく断念したことも...

 

生活

僕は工学部内定の2年生なため、2/8までの期末試験を終えて間もなく出発しました。コロナウイルスによるホームステイ先の減少により、僕のステイ先は日本人が一人、そしてのちにスリランカ人が一人となっていました。(ほかの参加者も大半が日本人同士のステイ、たまに他国籍の方のステイという感じでした)。多くの家庭で犬猫を飼っており、また広々としたお家に一人一部屋用意されて、犬好きの僕にはとても快適な生活を送れました。週末は近隣のおじさんが海に連れって行ってくれたり、最終日はホームパーティをしたりとホームステイ先はとても恵まれた環境でした。スリランカ人の方と最終日に町のクラブに行ったのは刺激的でしたw

 

クラスはほぼ日本人で、午前中はディスカッションを交えて文法や語彙の習得をします。午後はニュージーランドの文化や地形、生物について英語で学びます。宿題はほとんどなく、授業後は各々自由行動をしている印象です。

語学学校の隣にジムがあり、卓球やフスボール、体育館やトレーニングルームなどかなり充実しておりました。

 

今回のプログラムでは現地の外国人と多く話すことを常に心がけていました。秋学期のはじめの時期なため、大学内ではOweek(Orientation week)といって様々な交流企画が催されていました。交換留学生に向けた特別講義なども開催されており、そこで外国の方と仲良くすることができたり、様々な屋台があったりと英語を話す機会はたくさんあった印象です。講義で仲良くしたデンマーク人の寮でパーティをしたのはいい思い出です!

 

英語

先ほどの生活で話した通り、授業でやる内容は海外の中学校の授業を受けているような気分でした。一か月という短い期間ですべてを学ぶのはなかなか大変だと思います...

一方学外や授業外の活動などは豊富で英語を話す機会を自分から追い求めればたくさん出てきます。昼休みには毎日ジムに行き現地の大学生の方と卓球をしたり、授業後はボランティアやOweekで知り合った人と遊んだりと積極的に英語を話す場を作りました。

 

英会話を全くやってこなかったことへの危機感からこのプログラムでは特に日常会話と友人や家族の会話に使う英語を習得したいという意気込みで申し込みました。道を調べるのではなくあえて周りの人に尋ねてみたり、バス停で待っている間隣の方に話しかけてみたり、ジムが隣接しているので現地の学生と運動をしたりと、とにかく新しい人と話す心がけをしておりました。自由時間が多いからこそ、こういった経験をできたのはとても自分の糧となっていると思います。

一方で、周りに日本人が多くいるため、海外に行ったことがないけれどいきなり交換留学は怖い...という人には最適なプログラムだと思いました。

 

日常生活の単語やフレーズを英語でどう説明するか常に考え、すぐスマホでメモをしたり、逆に日常で外国の方が使っているワードをメモしていました。

また、独り言や頭の中の思考を英語でしてみたりと試行錯誤していました。

 

反省点として、自由時間をもう少し英語にコミットするべきだということです。

一か月という短いプログラムでは長期的な現地の友人を作ることも難しく、それを言い訳に家にこもったり、日本人の学生と過ごしてしまったりしてしまう時間がいくつかありました。

 

一か月で英語を話せるようになるのは難しいと思いますが、変化は実感できました。日常会話への抵抗感がなくなるだけでなく、言葉がスラスラと出る瞬間というのが時たまありました。

 

今後の活動

直近の目標はTOEFLのテストです。留学前80点だったスコアを10点あげられるように目指しています。

中長期の目標として、3年生または4年生の夏学期に交換留学を利用したいです。

そのために、3Sの時期を利用して国際サークルの加入、国際プログラムの参加(工学部実施のプロジェクトなど)をしていきたいです。

 

2Aセメスター振り返り

概観

2023年10月から四か月間の電気電子工学科での生活を振り返っていきたいと思います。

 

まずこれを書いている日が全テストが終了した二日後であることをご了承ください。おそらく大量のテストを終わらせて解放感に満ち溢れていることで、つらい経験をいい思い出として心が錯覚しているかもしれないです笑

 

 

大変と再三言われてきた学科に入り、どれだけの苦痛を体験するのかとおびえながら入った十月がついこないだのような気がします。本当にあっという間の半年です。

まずはやるべきだったという後悔を振り返ります。

 

・工学部全体ITEPテスト

受けるべきでした。春からSTEACという工学部の英語授業をとるのですが、一つの指標として間違いなく受けるべきでした。

 

 

・ソフトウェアの発展課題

自分はプログラミング完全初心者でeeicに入ったので発展は無理にやらなくていいと思ってあまり出していませんでした。まあそのマインドがあったからこそ完走できたのかもしれません。

 

・課外活動や駒場開講の授業

eeicの授業数的にも履修はほぼ無理に近いが、最後の駒場生活ということもあり、もう少し興味のある授業にもぐったり、駒場での活動(交換留学生との交流会や教授のなど)に参加してればよかったなと思いました。

 

・12月の生活習慣

12月半ばの何回目かの中間期間(中間テスト期間が2,3波来た気がします)が終わった反動で忘年会シーズンにはっちゃけすぎました。週5で飲み会を予定したり趣味のゴルフを行ったりバイトをしたりと予定を詰めすぎた結果、クリスマスはインフルエンザにかかり、無理をしすぎたと反省しています。遊びと勉強の両立はとにかく難しい

 

 

 

テストの振り返り(一月)

一月初旬のテストとして、電気電子計測(1/15)信号解析基礎(1/16)ディジタル回路、ききき(1/19)がありました。

 

期末勉強を始めたのが1/2から。一日7~10時間くらいやってる日もあった気がします。途中成人式や友人との遊びがありつつも、それ以外は受験期と変わらないくらいの勉強量だった気がします。

 

計測

オシロスコープオペアンプ、交流計測、スペクトルアナライザといった計測機器の外観を触れるとともに、計測誤差やエイリアシングといった計測にまつわる現象理解をできました。テストは過去問に準拠しているが、一夜漬けだと若干厳しいかもしれないです... 概論的な授業なこともあり理解より暗記がメインとなっています。来年からの授業で深い理解をしていけるのが楽しみです。

 

信号解析

フーリエ変換を用いて周波数の世界との行き来をする授業です。余談ですが中間テスト最終日の数学演習後には担当教授が自分の研究を数学演習の内容と絡めて説明してくれるというとても面白い時間があり、フーリエ変換は息をするように使うといわれたのがとても印象的です。そんなフーリエ変換フーリエ級数展開フーリエ変換、離散フーリエ級数展開、離散フーリエ変換)を一学期を通して学びました。

前半の授業を真面目に聞いていましたが、中間レポート以降の授業はインフルエンザなどもあり、あまり聞かなくなってしまいました。中間は過去問をしっかり解いていれば大ごけはしないと思います。

 

 

ディジタル回路

1月上旬に授業をまとめ見していました。vr授業をデジタル参戦したかったですが、結局できませんでした...FSMの作成はわかるととても楽しかったです。ステートやフリップフロップ、クロックといった用語の理解をしっかりすることがとても大事だと思いました。

 

 

電気機器学基礎

直流機、交流機、同期機、変圧器の仕組みを電磁気の観点から理解していきました。授業はオンラインで金曜五限なので、なかなか集中するのは大変

特性曲線はいまだに理解できてないしフェーザ図もいまひとつ... 地味に難しいけど電気系に入ったという感覚はすごくありました

 

 

テスト振り返り(二月)

ここからは二月後半の期末テストです。木曜以外は一日に二教科を五日間、しかも一単元ごとに内容が重い!

 

電機デバイス基礎(月曜1限テスト)

月曜一限で出席もない一方で、内容は電子基礎物理の授業を聞かないとかなり厳しいという、いかつい授業でした。前後半に分かれており、前半では量子力学における波動、粒子性からみた半導体の基礎。統計力学から見た半導体の状態密度やフェルミ準位。後半は半導体バイスのスケーリング則。後半は今後の研究や「ものを生み出す」時の考え方を学べるような授業で新鮮でした。前半の教授が情熱的に話されていることを理解できずに焦る11月頃を、一月になってなるほど!っと振り返ることになりました笑

 

電気磁気学(月曜3限テスト)

正直に言うと、1Aの必修で学んだ内容なので大丈夫だろうと高をくくっていました。もともと授業のさぼり癖があり、昼ご飯を食べたまま満足して帰ってしまったことも...

反省しています。実際は、誘電体や磁性体の理解がかけていることに気づいたり、ベクトル解析の経験値が増えたからこそマクスウェル方程式への見方が変わったりと、学ぶことは多かったです。テストは分量が多くて解ききれず、悔しい思いをしました。一度マクスウェル方程式から電気磁気学を理解していきたいです。

 

情報通信理論(火曜一限テスト)

情報理論の基礎を学びます。エントロピーや情報量の定義から始め、情報源符号化と通信路符号化を概観していきました。確率統計に苦手意識があったため、試験の三日前までなかなか理解に苦しむひやひやな教科でした。日常生活の相互情報量のを考えてみたり、エルゴード性などは確率統計を復習したりして頑張りました。通信路の符号法であるハフマン符号など、昔の人は良く思いついたなーって思うようなすごがあって楽しいです。おそらく基本中の基本しか理解していないので、3Sでは関連講義をとって理解を深めたいです。

 

電気回路理論第一(火曜三限テスト)

テスト長い。テスト期間の体内の水分は半分がコーヒー、もう半分がZONEといってよいほどカフェインをとっていたので、トイレとの戦いでした。期末テストは毎年似ているようでちょっとずつ違いました。微分方程式ラプラス変換、F行列、電信方程式などなど。新しい概念を学ぶというよりは、高校の回路がどんどん発展しているようなイメージでした。

 

数理手法1(水曜三限テスト)

確率統計の授業です。1Sの準必修である基礎統計を取っていなかったので、仮説検定ですら理解をしていない状態でのスタートでした。(今もきちんと理解しているかといわれると難しいです)水曜日の授業はほかにプログラム基礎演習と数学1Dであり、私は自主休講していました(いけないことです)。RやExcelを使う実践回もありましたが、テスト自体は理論理解が多く問われた印象です。卒論に向けて、せめてt検定や重回帰分析などを使いこなせるようにしないとまずい...

 

 

数学1D(水曜4限)

試験の難易度が明らかにバグってました。前半は様々な微分方程式。後半の学ぶ内容は数学メインの解析力学、そしてラグランジュの未定乗数法とベクトル解析、座標変換など。解析力学を学ぶのは初めてだったのでその触りを学べたのは良かったです。

 

電子基礎物理(木曜1限)

前半は量子力学。構造化学、物性化学で学んだ一次元井戸型ポテンシャルから、トンネル効果や行列力学の基本まで学びました。後半は統計力学。ミクロカノニカル分布、カノニカル分布と分配関数、グランドカノニカル分布とボーズ、フェルミ準位。理想気体や金属電子、半導体の構造まで幅広い分野にまたがります。

 

エネルギー工学(金曜1限)

他の授業とは毛色が違い、火力発電、タービン発電、水力や原子力発電。中盤では放電や送電線で最終回はパワエレまでやります。特に回路の教授が一度担当される回があり、とても興味深い話をしてくださいました。社会と絡めた内容を取り扱い、将来仕事をするときにじわじわと関わってくる話題なんだろうなーと思いながら授業を聞いていました。テストはよくわかりませんでした。

 

数学演習(金曜三限)

ベクトル解析、微分方程式ラプラス変換複素解析の三部構成となっていました。中間テストが二回あり、ベクトル解析と微分方程式はどこかで一度ふれたことがあるような内容を改めて学修するような感じでした。ラプラス変換の中間テストは一度目の中間テスト後から二回しか間がなく、今後も大量に使うであろうラプラス変換をじっくり学べませんでした。春休み中に復習します。

 

 

 

まとめ

入り始めでワクワクしているうちに中間テスト、駒場祭の季節だと感じているうちにテスト、12月クリスマスシーズンと思いきやテスト。たくさんテストあったけど確実に実りのある学期だったと、入ってよかったと思える学科でした。